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これは、ある主婦が交通事故に遭遇し、不当な相手に本人訴訟を挑んだお話しです
第2回「はじめての法廷」
 第1回めの法廷です。簡易裁判所101号法廷の傍聴席にはたくさんの人が自分の裁判の順番を待っていました。なにやら金融会社とお金を借りた人との「返せ」「返せない」の争いのようです。それも1時間の枠の中に30件以上も裁判が入っており、その多さにびっくりしました。
 当日アガらないよう事前にいくつかの裁判を傍聴したのですが、やはり自分の裁判となるとドキドキするものです。裁判官の顔もおっかなそうに見えてきました。事件番号と当事者の名前が法廷内に響き渡り、さあ、いよいよ始まりです。
 しかし、相手のドライバーの顔が見当たりません。「あれ?」と思っていると、代理人として弁護士が来ていました。裁判になったので相手側が保険会社に泣きつき、保険会社の顧問弁護士が出てきたわけです。相手を法廷に呼び出して、とっちめてやろうと思ったのに残念です。それどころか相手は裁判のプロでこちらは素人。いくら司法書士や保険代理店といった人に助けてもらうにしても、法廷に立ち、闘おうとしているのはわたし自身です。正直言ってチョット不安になりました。
 この日の裁判は書面の内容を確認した程度で10分ぐらいで終了しました。思ったほど緊張もせず、裁判官とのやりとりも順調にこなし、どうにか本人訴訟をやっていけそうだとささやかな自信を持って帰路に着きました。ところが後の裁判で大きな難問が襲ってくるなど、この時は思いもしませんでした。
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