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これは、日頃の裁判傍聴の中で実際にあったお話をもとにしています
第3回
 今日は、中学生と高校生による「こども裁判ウオッチング」を開催しました。テレビドラマで人気俳優が弁護士を演じたりして、子どもの間でも、弁護士には関心があり、“カッコイイ”仕事のひとつのようです。毎回、予想を上回る応募で、世話人もうれしい悲鳴をあげることもしばしばです。
 裁判所の都合がつけば、台本を用意し、模擬裁判を行ってくれることもあります。本物の法廷に入って、子ども達が、検察官、弁護士、裁判官役として、台本にそって本物そっくりの裁判を体験するのです。子ども達が緊張しながらも、それぞれの役になりきって台本を読んでいる姿から、これがきっかけで、司法試験をめざす子どもも出てくるのではと思うと、なんだか楽しくなります。被告人には、同伴した父兄がなるのですが、台本とはいえ、子どもからするどい追求(証人尋問)にたじたじとなる姿も、また、楽しいものです。
 今回は、残念ながら、裁判所の都合で、模擬裁判はできませんでしたが、裁判官席などを見せてもらい、子ども達は興味深く覗き込んだり、実際に、裁判官席に座ったりして、大喜びでした。また、付き添いの弁護士も子ども達と一緒になってはしゃいでいました。「司法修習生時代がなつかしくて」と彼は照れ臭そうでした。
 また、実際の裁判傍聴の中では、目の前の被告人が手錠と腰縄をしている姿を見て、子ども達は、どう感じたのでしょうか。
 傍聴終了後、会場を弁護士会館に移して、弁護士による解説や質疑応答がありました。最後に、弁護士が、「近くに来て弁護士バッジを見ていいですよ。」と言うと、子ども達全員が、彼のもとに集まり、バッジを見ていました。新人の弁護士が、新しいバッジを古く見せるために、ライターであぶったりする話が出ていました。学生帽やカバンを新入生時代にわざと汚した経験がよみがえります。子ども達にとって、弁護士がとても身近に感じられた瞬間かもしれません。
 楽しい一日だったことでしょう。
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