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これは、ある主婦が交通事故に遭遇し、不当な相手に本人訴訟を挑んだお話しです
最終回「判決日」
 裁判官が判決文を読み上げました。
「被告は原告に対し金○○○○○○円およびこれに対する・・・〜省略〜・・・訴訟費用は被告の負担とする」
 なんと過失は100%相手にあると認めてくれたのです。また、物損事故ではめずらしく、慰謝料も半分認めてくれました。慰謝料を減額された以外、裁判官はわたしの主張を全面的に受け入れてくれたのです。今までこわそうに見えた裁判官の顔が、仏様のようにやさしい顔に見えてきました。後光までさしているようです。張りつめていた緊張感がファ〜と抜けていきました。
 こうして5ヶ月に及ぶわたしの裁判体験は無事に勝訴という形で終わることができたのです。しかし、訴訟進行によって勝訴敗訴は紙一重という感じがしました。判例がどうだとかいうより、主張する内容が裁判官に的確に伝わるかどうか、相手の主張に対する反論が的確に伝わるかどうかが分かれ目に思えます。交通事故による損害賠償請求という比較的争いやすい裁判でしたので、本人訴訟でなんとかできましたが、わたしひとりの成果ではありません。これも、訴状や準備書面の作成について、法律的に無知なわたしを指導してくれた司法書士のお陰だったと思います。
 裁判はドラマやニュースの世界のことで、普通に生活しているわたしとは無縁のものだと思っていました。災害はいつやってくるかわからないといいますが、裁判も同じです。言いがかりをつけてくる相手との理不尽な交通事故、悪徳商法被害、法律を知らないがゆえに巻き込まれる事件などなど。現代社会において日頃から裁判や法律に馴染んでおかなければとつくづく感じました。
 数日後、相手は控訴せず、わたしの勝訴は確定しました。
(めでたし、めでたし)
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