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これは、ある主婦が交通事故に遭遇し、不当な相手に本人訴訟を挑んだお話しです
第6回「相手からの反対尋問」
 さて、お次は反対尋問といわれる、相手側弁護士によるわたしへの尋問が始まりました。ところが、事故の状況についてはあまり聞いてきません。それより弁護士は、わたしの自動車の修理代などが車両保険で支払われたことについて執拗にこだわり、「なんで裁判するの?」的な尋問を重ねてきました。この数字の争いについて記述すると文章が長くなり、かつ退屈な内容になるので省略しますが、要は損害額の総額と自動車車両保険による補てん、過失割合の数字の組み合わせによれば、わたしの損害は十分にカバーされているという反論です。損害がカバーされているなら、裁判で損害賠償を請求することはできないというのです。わたしは、過剰な請求をしているわけでもありませんし、自動車車両保険との兼ね合いも十分検討した結果、保険では補償されない部分(格落ち損や経費・慰謝料)を請求したまでです。しかし、裁判官も保険の補償内容を知るはずもなく、わたしも保険のシステムについて端的に説明できず、目の前が真っ暗になりました。とにかくその場は書面を後日提出することで切り抜けました。
 証人尋問が終わり、「ホッ」としたのも束の間、次回期日の話になりましたが、相手側ドライバーの証人尋問の話が出てきません。その旨を尋ねると、相手の弁護士も「その必要はありません」と言いますし、裁判官も「検討をしてみます」とだけで、次回に呼ぶ話はなくなりました。なんとなく、わたしの主張が受け入れられていないようだし、書面や証拠でこの裁判の正当性を伝えないといけないし、一歩間違うととんでもない状況に陥りそうで、なんだか急に裁判が怖いもののように感じだしました。
 やはり弁護士じゃないと裁判なんて無理なんでしょうか・・・
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